クラウドとは
サーバー機を運用するのに際し、実際にサーバー専用機を自社内のネットワーク上に設置するのが基本ですが、これをクラウドサービス業者の中に設置し(インターネット上の画面の操作だけで設置することができる)、それと自社とをVPN(Virtual Private Network)等でネットワーク接続し、あたかもサーバー機を自社に設置しているかのように運用する方式がクラウドです。
利用者は、自社設置とクラウドの違いを全く意識しません
ネットワーク利用者がServer機に求めるのは、データベース機能やネットワーク管理機能等のサービスであり、従ってそれらを提供するServer機そのものが自社内に設置されても、インターネット上(クラウド)に置かれていても、運用する上ではその違いを意識する必要は全くありません。
クラウドにより飛躍的に利便性が高まるわけでは・・・・
つまり、従来自社内に設置していた機器をクラウド業者内に設置管理してもらう、ということです。したがって、しばしば誤解されますが、『これまで不可能だった何かが、クラウドに移行することによって可能になる』というわけではありません。
クラウドに設置されたサーバー機が、VPN等を利用することにより複数の拠点から共通利用できる、という点はクラウドの利点の一つではありますが、それ自体は自社サーバーにVPN設備を取り付けることでも実現できます。(このサイトの拠点間接続を御参照下さい)
サーバー機の管理方法が異なります
サーバー機に(故障等の)障害が発生した際、自社内に設置されている場合は、自社で対処する必要がありますが、クラウド上のサーバーはクラウド業者が常に管理しているため、利用者は機器そのものの障害に対しては意識する必要がありません。
また、業務規模の拡大に伴いサーバー機の拡張が必要な際も、メモリやHDDの容量はもちろん、CPUのアップグレードさえもその差額分の費用のみで実現することが可能です(サーバー機そのものを買い替える、というコストを抑えることができます)。
しかし、物理的な接続はインターネットに依存しているため、回線やVPN機器の不具合などに対しては万全の対策が必要となります。
自社設置かクラウドかの選択は一長一短。各々の具体的な条件に合わせた判断が必要です。